Nikita

ブログ名は適当です。単なる日記なのでニキータと呼ぶことにします。

チーズはどこへ消えた?

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チーズはどこへ消えた?
 土日は東京に来て家探しをした。家探しに疲れて、比較的大きな本屋(アマゾンがどんなに発達しても、やはり書店の存在はありがたい。流行っている本が一目瞭然だし、手に取って好きな部分を読める)に行って、立ち読みをした。

 

 そこで、帰り際レジの近くで見つけたのがこの本。何をいまさら、、、と思う人が多いと思うけど、それもそのはず初版は1998年だから20年も前だ。出版時にベストセラーだったと思う。当時中学生だった自分はビジネス書だと思っていたから、本の存在くらいは知っていたけど読んではいなかった。本は薄くて、本の帯にも「1時間で読めて、10年間役に立つ」とある。パラパラとページをめくっていると意外といいことが書いてあるなと思って購入した。
 要は、「機会損失」について書かれた本だと思う。やり方に固執(ちなみに、固執は「こしつ」「こしゅう」どちらでもいいそうだ。「こしつ」としか呼んだことがないので驚いた(本にこの話が出てくるわけではない))するよりも変化を受け入れたり変化を見据えて行動したほうが得られるものが大きいよ、ということだと思う。一番心に響いたのは、「もし恐怖がなかったら、何をするだろう」という言葉。人の行動は内なる恐怖に大きく制限される。それが客観的に実在しているかどうかに関係なく。自分は、どうでもいいこと(仕事とか)に対しては、状況の変化を恐れないから、どんどん変化させればいいと思っているし、新しいことをしたいなと思える。別にどうなったっていいと心の隅で思っているのかもしれない。他方、自分が好きな人とか愛着があったり重要だと感じていたりすることに対しては、やり方や接し方を変えられなかったり、挑戦を恐れたりする。そうこうしているうちに、その大事なものや人を失ったり、時間切れになってたりする。とても皮肉だよなと思う。ある程度どうでもいいと思っていると思っていることのほうがうまくいって、好きなことや守りたいものはなかなか上手にできない。
 本を読みながら自分の人生を顧みて、心が結構折れそうになったのだけど、このブログを書きながら一つ思い出したことがある。学生時代、実験が全くうまくいかなくて夜中まで毎日実験室に籠っていたときのことだ。その研究所には学会で大先生扱いされているおじいちゃん先生がいたのだけど、その先生が夜実験室に来てくれたときに、「実験全然うまくいきません、、、」と半泣き状態で話したら「トライアル アンド エラー。何回失敗してもいいよ。」と言ってくれて、めちゃくちゃ寒い実験室の中で夜中に一緒に実験をしてくれたのを思い出した。実験はすぐにうまくいって、「あれ?なんだこれ?」と思ったのと同時に、誰かに助けを求めれば意外とすんなりいくこともあるんやなと味を占めた経験だった。
 もし恐怖がなかったら、何をするだろう?という問いかけと、客観的な状況分析とトライアル アンド エラーの精神で人生を楽しめればなと思う。
 
 
おしまい。